2005年05月30日

ぼけ〜っとしてきました

 きのう29日(日)は知立(ちりゅう)に行ってきました。『公園の中心で愛を叫ぶ』という名のイベントで、図書館・歴史資料館の前にある「新地公園」にて詩をよみました。野外はやっぱり難しいです。声量も迫力も分散してしまう。

 詩の朗読だけじゃなくて、ディジリドゥを聞いたり、体験したり、人のお話を聞いたり、ジャンベを聞いたり、ビニールシートの上でお昼を食べたり、ぼけ〜っとしたり、ぼけ〜っとしたり、煙草を吸ったり、散歩したりしました。天気予報だと「午後に一時強い雨」とのことだったのですが、一日ずっと日差しは強かったです。多少の風はあれど、ほとんど夏でした。

「袖なしTシャツ<長袖Tシャツ<トレーナー<薄手の上着」という服装をしていたら「暑そう」「なんでそんなに着てるの」と言われました。……私はいつも厚着ぎみなんですよ、寒いの苦手だから。にしても暑かったですね。会場についてすぐ、袖なしTシャツ以外は脱ぎました。それでも少し汗をかきました。

 知立では公園以外にも面白い場所へ寄ったんですけど。それはまたの機会に。

 ……。すごく気ままな、マイペースなイベントでした。なんていうのかな、かつてないほど「ぼ〜〜〜〜〜〜っ」とした一日でした。
 公園では、女子中学生がやあやあ言いながら群れてました。保育園ぐらいの子供が素っ裸になって水路に草履を浮かべて遊んでたりもしました。ふと思って『若いなあ』と呟いてみたところ、案の定「君だって若いやん。あ、そうでもないか」と言われました。なんだか落ち着きました。ひとが期待通りの反応をしてくれるのって、嬉しいものです。ほんのりと。

   *

 帰り、名古屋で名鉄から降りて、ちょっと歩いて地下街の本屋に入りました。宮沢章夫の『サーチエンジン・システムクラッシュ』とロバート・フルガムの『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』を見つけたので買いました。

 レジで本を出すと、店員さんから「手提げ袋はご利用になりますか?」と聞かれました。うん(手提げ袋じゃないけど)リュックを使用してるよ、ビニール袋は要らないよ、と私は『はい』と答えました。
 ……と。本がビニール袋に入れられ、渡されました。
『手提げ袋ってこのビニール袋のことかい! まぎらわしーんじゃ聞き方が!』と店員さんにくってかかろうかと思いましたが、疲れてたのでやめました。怒るほどのことじゃあない。うん。

 ただ、言語集積物の流通末端である大型書店で正々堂々とまぎらわしい言葉を言われるとは。なんだか自分だけが規格外みたいな、世の中に取り残されてるような気がしました。書店から出ると、駅へ続く道は人・人・人・人だらけ。前を歩く人が引いていた旅行鞄に蹴つまづきそうになり、追い越してから『いっそ蹴つまづいてやればよかったか』なんてよぎったりもして、ちょっと泣きたくなりました。キメラのつばさがあればすぐに使ってました。

   *

 四月・五月と(時間的な忙しさはそれほどじゃなかったんですが)心理的なプレッシャーが大きかったから。一日ぼけ〜っとした反動が、帰路で出たのかもしれません。
 そういえば3〜4日前。妙に心がそわそわして、何を読んでもどんなTV番組を見てもすごく共感してしまった日がありました。……心の揺れ幅が大きくなってたのかな。よくわからないな。
posted by 若原光彦 at 18:53 | Comment(1) | TrackBack(0) | 近況

書籍『文芸的な、余りに文芸的な』

 さて、今度はまったく別種の本です。今月11日『詩のあるからだ』が終わってからファミレスで読みました。
 芥川龍之介です。『青空文庫』にあるので無料で読めます(『文芸的な、余りに文芸的な』『続文芸的な、余りに文芸的な』)。

   *

 私が読んだ文庫本には、晩年の評論(?)が五編収録されています。表題作『文芸的な〜』『続〜』とその『補遺』、『芸術その他』『小説作法十則』というアフォリズムみたいな文章、大正八年と九年の文芸時評が納められています。

 時評的・時代的な話は(私に日本文学の知識がないので)「ただ読んだだけ」でしたが、汎文芸論的なところもある『文芸的な〜』『続〜』『補遺』『芸術その他』『小説作法十則』はかなり面白かったです。芥川龍之介っていうと、陰鬱とした天才肌の気難しい人間というイメージだったのですが、面白い人です、この人。

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posted by 若原光彦 at 17:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍

書籍『しあわせな葉っぱ』

 書名を日本語変換したら『幸せな発破』と出てしまい仰天したところです。……ま、それはともかく。

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 絵本です。文庫本でたまにある「写真に詩が付いた本」や「イラストにポエムが付いた本」って私は苦手なんですが……この本はとてもしっくり来ました。甘い言葉がならべられて行くのではなくて、ちゃんとお話があって、一喜一憂しながら物語が進んでいく。

 主人公は中学生ぐらいの女の子。ある日めざめると、あたまのてっぺんから双葉がぴょこっと生えていました。切っても切っても、またすぐ生えてくる。すぐのどが渇くようにもなってしまった。何故か他人には見えないらしいけど、こんなの嫌だなあ……と思いながら女の子は葉っぱ付きのまま生活していきます。
 このシチュエーション自体、寓話的でおもしろいのですが、私はあいまあいまのひとコマが好きです。のどが渇いて夜中にお茶漬けを食べているシーンで「そうだ」と思いつき、葉っぱをちぎってお茶漬けにふりかけていたり。恋敵を「……ってなっちゃえ」と空想し「ああ…… わたしって、悪魔のようだわ」と自己嫌悪したり。おもしろいです、おもしろいけど当人には大事態でおもしろくもなんともないという、ちょっとダークな所も魅力だったり。

   *

 この本のはじまりにこんな言葉が書かれています。

かみさま
どうか
どうか
ハッピーエンドに
してください


 読んだ瞬間にぎゅっと胸が苦しくなりました(似合わないとか言うな、そこ!)。また、あとがきには、このお話が書かれたきっかけが記されています。

 毎日生きていく中で、いつも見えているのに見えないもの。感じているのに感じていると、気がつかないでいること──それが、少しのきっかけで、くるりと見つかって、景色が変わる時の、心がびっくりする感じや、目の前が晴れていく感じ──
 そんなのを、愛しい気持ちで描いてみたいと思いました。


「葉っぱ」の、緑でつやつやでわさわさしたイメージ。それは、この本を読んで私の胸に残ったものと同じでした。なんだかちくちくするけれど、すずしい。

   ◆

書名:しあわせな葉っぱ
副題:ミエナイ草(ソウ)の話
英題:Troublesome,but my lovely leaves.
著者:おーなり由子(おーなりゆうこ)
おーなり由子HP*Blanco
http://www10.plala.or.jp/Blanco/
発行:株式会社新潮社
レーベル:新潮文庫
平成15年7月1日 発行
ISBN4-10-127823-7 C0193(本体476円)

   ◆

 蛇足ですけれど。おーなりさんのサイト、すごく素敵でした。訪れたひとがほんのりいい気分になってその場を去れるような。いいな。すてきだな。
posted by 若原光彦 at 17:48 | Comment(1) | TrackBack(0) | 書籍

書籍『魔法の杖』

 先月上旬に読んだ本です。もう十年以上前の本なんですね。たしかに話にネットも携帯電話も出てきていませんが……内容自体はまったく古びていないように思います。

   *

『サラダ記念日』『チョコレート革命』などで有名な歌人、俵万智さんの対談集です。コピーライター・歌人・詩人・作家・写真家・劇作家・批評家などが俵さんと対談した内容が納められています。

 よく知らないのですが、このころは俵さんが歌集『サラダ記念日』を出版し、話題になり騒動になり、山田洋次監督が『寅次郎サラダ記念日』なんて映画を撮ったり、テレビドラマにもなったり……俵さんはご自身と関わりないところで大きなうねりに巻き込まれていたようです。
 たとえば、読者の方から「あれは実話なんですか?」と聞かれて返答に困ったり。「簡単に作ってそう」と思われ、「泣きながら一首に打ち込んでる時だってあるのに」とくやしくなったり。歌壇からは、短歌に「カンチューハイ」なんて新語が入ってきていることに賛否両論されたり。……お察しします。私だったらたまらないだろうな。
 この時期、俵さんは「どう書いてるの?」「どう読まれてるの?」という表裏両面の質問・疑問を浴びまくっていたわけです。写真家さんとコラボレーションすれば「写真と短歌、どちらが先なのか」と思われ、歌集を読まれれば「歌の掲載順はどう決めているのか」と思われ、……やっぱり、たまらない。

 本書の対談は、そうした数々の疑問や反応に俵さんが答えていく内容が多くなっています。対談されているお相手の方がみなさん表現の知識のある方ですし、俵さんに理解的なので話はスムーズです。つまらない押し問答はありません。「俵さんは……」と分析的なコメントがあっても、それは失礼なものではなく、素朴な印象のものが多い。それに対する俵さんのコメントもまた、素朴でしっくりしています。

清水哲男 僕がいわゆる自由詩を選んだのは、俳句の世界の制約などを見て、「若造がやるもんじゃない」という気がしたからです。「俳句は老人の文学だ」と最初の詩集のあとがきに書いて、俳句の人から叱られましたけど。俳句はきちっと社会生活を営む、物のわかった人がやる文学だという意味なんですが。
 いずれにしても、自由詩というのは制約がない。かっこよく言えば、自分を律するということが一番難しい。お師匠さんはいないし、はっきり言って、詩の世界はいろいろな意味で手探りの状態で、近代詩だってまだ百年ぐらいですからね。つまり、自由。その中で自分なりに、今というものをどういうふうに定着していくか。
 とにかく定型がない、めちゃくちゃなわけです。僕はやっぱり、あえて俳句を捨てて短歌に行くというよりも、めちゃくちゃなほうへ行こうと……。何を書いてもいいんですが、だけど、意識としては僕は俵万智に迫りたい(笑)。
 短歌という器への羨望はありましたね。ビールのタンブラーというものがありますでしょう。そこに水を入れるようにピシャッときれいにはまりこむ。同じ水を入れるにしても、注ぎ方とかいろいろあって、俵万智に感じたのは、ああ、きれいにすっといってるなと。だから、ある意味でまったく違う世界ということも感じるんです、器という意味で。
俵万智 器という言い方がよくされますが、私は定型に何かを注ぎこむという感じではないんですね。自由詩は、自分を律するというか、いかに自分の内部のリズムを発見するかということが大変なんですね。短歌は五七五七七というリズムが初めからあると言えばあるので、その意味ではむしろ歌のほうが自由なのかなという気はします。自分の、何ていうことのない言葉を生き生きとさせてくれる「魔法の杖」、感覚としてはそういう比喩が気に入ってるんですが。
清水 僕みたいな外の世界の人間は「器」という言い方がわかりやすいから、使ってしまうのかもしれません。
俵 そうですね。ただ、器という比喩をしてしまうと、そこからあふれ出るものはどうするんだということになってしまう……。
清水 定型を「魔法の杖」とすると、自由詩は「普通の杖」(笑)。ラグビーで足をけがした人が松葉杖をけっこううまく使ったりする。


   *

 対談で文章が口語的なこともあり、とても読みやすい本です。詩歌などを創作されている方にはとても楽しめると思います。俵さんという作家・作品のイメージからなのかな、構えず気持ちよく「ああ、わかるわかる」と思えた本でした。

俵 私の歌集を読んで、女の子が「先生、なかなか、たそがれてるじゃん」と言ったんです。その批評が一番心に残っています。カラッとしているとか、軽いとかいう印象の批評が多かったんですが、なんとなく私自身も「たそがれている」というのは、なかなか言えている部分があるんじゃないかと印象に残っているんです。


   ◆

書名:魔法の杖
著者:俵万智(たわらまち)
発行:河出書房新社
レーベル:河出文庫文藝コレクション
1992年12月25日 初版印刷
1993年1月7日 初版発行
ISBN4-309-40356-5 C0192(定価580円 本体563円)
posted by 若原光彦 at 17:46 | Comment(1) | TrackBack(0) | 書籍

2005年05月20日

今晩『真剣10代しゃべり場スペシャル』

 これを書くのを忘れとりました。『SSWS』に関係する方が(?)なにやらテレビに出るという噂を聞いたのですが(「へぇ」と思っただけだったのですが)、きのう偶然、それが『真剣10代しゃべり場』だということをネットで知りました。よくよく調べたら、なんと今晩でした(再放送もあるだろうけれど)。

 他地域のことは分かりませんが、愛知県の近辺では今晩(2005-05-20(金))『NHK教育』で『深夜23:30〜0:25』の放送です。Yahoo!の番組紹介ページには──

真剣10代しゃべり場スペシャル  10代がハマるスポークン・ワーズとは▽絵本作家・のぶみ

真剣10代しゃべり場スペシャル◇自分でつくった言葉を人前で披露するパフォーマンス"スポークン・ワーズ"が若者の間でひそかなブームとなっている。4月1日に行われた「新宿スポークン・ワーズ・スラム(SSWS)」で出会った2人の10代を追う。17歳の児玉あゆみさんは昨年、初めて出場したSSWSで準優勝した。今回は準決勝で敗退したが、詩の朗読のパフォーマンスが高く評価された。彼女のスポークン・ワーズに懸ける思いを伝える。一方、18歳の高松秀臣さんは、即興でラップの詩を繰り出すパフォーマンスで前回のSSWSで優勝した。彼は詩に日常生活では言えない本音を託していると語る。


──とあります。『ケータイ短歌』の時みたいに、ポップな補正をしつつローテンションなドキュメンタリーとしてまとめられているのかな。NHKの公式番組紹介ページはこちらです──

NHKオンライン:今週の主な番組(5/20(金))
http://www3.nhk.or.jp/omoban/main0520.html

──どうでもいいのですが「ひそかな人気」って表現にムカッとしました。「イマドキ」ってカタカナで書かれてあるのにもカチンと来ました。まったくもうこれだからマスメディアってやつぁ……って見る前から先入観を持ってもしょうがないですね。やめやめ。

   *

 この放送がどこか、だれか、なにかに続くといいですね。
posted by 若原光彦 at 10:46 | Comment(1) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

05-22(日)『ひとり、ふたり、…無限だい!』

 こちらもレモンさんより情報いただきました。

2005-05-22(日)
『ひとり、ふたり、…無限だい!』

【会場】名古屋『カノーヴァン』
【開演】19:00
【料金】前売\2000 当日\2500
【出演】ウノミッフィー(DJ),あいまいなあたしのあい(歌&演奏),ポシェットタマザワ(紙芝居),さとし(アイリッシュミュージック),鈴木陽一レモン(詩・ラップ),キンカ with a ヨオン(歌&ピアノ)


 なんだか『カノーヴァン』さんらしい演目だと思います、ほのぼのとハイクオリティな感じがします。『カノーヴァン』さんには二度しか行ったことがないのですが、ひっそりと綺麗な、白い壁がおしゃれなスポットでした。奥の一角に美術書などが置かれていて、高級感のある場所でした。

 チラシとイベント告知ページにある、ウノミッフィーさんの「世界には要らないレコードなんて無いのです。」という一行にじわっときてしまいました。
posted by 若原光彦 at 04:04 | Comment(1) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

05-20(金)『DAYTRIP』

 当日になってしまいましたがご紹介します。先日、空色曲玉『詩の夕べ』でレモンさんから知ったイベントです。

2005-05-20(金)
『魔患好札法』

【会場】『DAYTRIP』(名古屋「鶴舞」駅北)
【料金】1000円
【開演】18:30
【出演】魔ゼルな規犬楠木菊花鈴木陽一レモン二足歩行クララ,TASKE,ISAMU,セーラー服おじさん(安穂野香),他


 魔ゼルなさんの企画だそうです、アングラな雰囲気です。関東よりTASUKEさん菊花さんがいらっしゃるんですね。どないな夜になることやら。……私は行けるかどうかわかりませんが、セーラー服おじさんはいちど生でお見かけしたいものです。『ミックスパイください』『冨カン』『興味のルツボ』の世代ですから。♪たんぽぽのマ〜ンボ。う♪ ……。わかんないか。名古屋ローカルを世代ローカルで割って記憶力で割った残党です。
posted by 若原光彦 at 03:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

2005年05月15日

最近見た夢

 あと十数分したら出かけます。今日は愛知県刈谷市で『愛知詩人会議朗読会』が開催されるんです。……出かける前にもうちょっと近況を書いておこうかな。

   *

 数日前、夢を見ました。筋をほとんど忘れてしまったのですが、たしか何かの番組でどこかへロードレースをしているという状況でした。驚いたのは、私が私(若原光彦)として登場してるんじゃなくて、(輪島功一だかガッツ石松だったか……)別の他人だったことです。自分が不自然なく他人の五感や思考をしている。そんな夢を見たのは初めてだったので驚きました(もちろん驚いたのは目覚めてからです。夢の中ではまるっきりその人でしたから)。舞台はアメリカっぽい感じで、砂漠が多かった気がします。

 細部ももうあまり憶えていないのですが、たしかどこかの小屋に入って誰か女優に出会い、その人も車に乗せてまたゴールへ走っていったシーンがあったような。……いかにも夢らしい夢でした、私はあんまり非現実的な夢って見ないんですけど。

   *

 数週間前は、夢の中で何かを掴もうとしてガッと手を伸ばし、その勢いで目が覚めるという経験もしました。目覚めると自分の手が布団から出て、高く伸びていました。これも珍しいことです、夢で目覚めるなんてそんなこと一度もなかった。
 しかも、そのとき伸ばしていた手は(自分の利き腕の右手ではなく)左手でした。目覚めた直後、何か暗かったことと必死だったことだけは憶えていましたがどんな夢を見たのかはさっぱり思い出せませんでした。青白くて華奢な、ロングヘアーの女性が出てきたような気もしますが、これは目覚めた直後につじつまあわせで作った部分かもしれません。わからない。

 ひっぱり上げようとして手を伸ばしていたのか。助けてもらおうとして手を伸ばしていたのか。それとももっと別の状況だったのか。あれは何だったんだろう……なにって、そりゃ、夢なんですが。
posted by 若原光彦 at 08:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 近況

最近知った言葉

 最近、本やネットなどで知った言葉です。最近とは言っても前回が2月18日でしたから、まる3ヶ月分です。

   *

瘧(おこり)
マラリア性の熱病の昔の名称。わらわやみ。おこりやみ。

なよやか
なよらか。しなかやでやわらかなささま。

宿酔(しゅくすい)
二日酔い。

cloudlet
小雲。片雲。

cloudland
空。夢幻境。詩境。

cloud-cuckoo-land(クラウドカッコーランド)
理想郷。空想世界。

cloudbank
水平線・地平線上に堤(つつみ)のように盛り上がった層雲。

cloud on title
権原の曇り。瑕疵可能性。

権原(けんげん)
権利の発生する法的根拠。ある行為をなすことを正当とする法律上の原因。

triumph(トライアンフ)
勝利。凱旋。勝ち誇る。得意げ。意気揚々。

角番(かどばん)
相撲で、負け越せば、その地位から転落するという局面。

aviate(アビエイト)
航空機での飛行(aviator=飛行家・飛行士)。

英(はなぶさ)
日本人の姓のひとつ。

沽券(こけん)
人の値打ちや体面。本来は(不動産などの)売り渡し証文のこと。

絶海(ぜっかい)
陸から遠くへだてられた海。

ピクル(picul)
海運上の重さの単位。中国から東南アジアで用いられる。1ピクルは約60kgだが、土地によって多少異なる。

バーター(barter)
物々交換。政治経済用語としては、交換条件・交換取引。

   *

「cloud」に関する語がいくつかありますが、これは『cloudlet』という詩を書いたとき、タイトルを練っていて見つけたものです。雲とか水とか風とか火とか……元素的な意味の単語には、面白い用法がついてまわりますね。故事や熟語も多いでしょうし。

「角番」は、よく聞く言葉なのですがずっと意味を知りませんでした。「角番脱出なるか」なんて使われ方をするのだから良くない状態なんだろうとは思ってましたが、なるほど。すっきりしました。
 ……でも「番」の「角」ってどういう意味だろう。「番付」の「すみ」に名前が載るってことなのかな、たぶん違うな。なんだろ。……それにしても、勇ましい字づらですねえ「角番」。キリッとしててちょっと雅びで。角界らしい気がします。
posted by 若原光彦 at 07:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・言葉

2005年05月08日

前歯のつめもの

 いまテレビで映画『ホーンティング』がやってるんですが、どんな映画かとネットで調べたら絶不評のようです。ホラー映画だけど「怖い」というより「お金のかかり方が笑えちゃう」ようです。面白くなさそうで面白そうなので録画してます。あとで見よう。

   *

 前歯の裏のつめものが取れました。年始ぐらいからかな、去年からだったかな、ちょこっと浮いてる感じはしてたんですが、先日とうとうポロッと落ちました。どーにか元のところに収まんないかなーと思って鏡の前であれこれしてたんですが、うまくゆかず。数分間あれこれ試して、手からこぼれてゴミ箱に落ちて、終わりです。やっぱり無理か……そうだわなあ。

 しょうがないので歯医者に行かねばなりません。嫌いなんだけどな、歯医者。苦痛なとこだけ回復してくれればいいのに「ここも悪い・あそこも悪い」っていい始めるんだから。って悪いところを溜め込んでる私が悪いのか。ああーっ……。

   *

 つめものが取れたので、お茶や水を飲むと、しみます。息を吸い込んで風が当たってもしみます。飲み物は、前歯に当たらないように飲めばしみないわけですが、これがなかなか不便です。普段の行動が取れないというのは面倒なものですね。普通にカップを手にして普通にこくんと飲むことができない。おそるおそるになってしまう。

 前歯の裏側にバンソウコウを貼っても見たのですが、口の中というのは濡れてますので。バンソウコウがくっつかない。そうだ、と思い立ち「つめものが取れたあとの穴にご飯粒をつめれば、液体も風もあたらないのでしみない」ということを発見しましたが、始終ご飯粒をつめこんでいるのは逆に歯科衛生的に問題がありそうでちょっと採用できません。

   *

 で、ゴールデンウィークも過ぎて約1週間ほど経ったわけですが……慣れました。いま「100万円あげるから一生そのままで」なんて言われたら100万円を取るでしょう。というのはちょっと大げさですが、というか100万て安いような気もしますが、そんなこたぁどうでもいい。……で、なんの話でしたっけ。前歯。そう。

 普通に口を閉じている状態では何もしみたりしないんですが、つめものがとれてから、常に舌先で前歯に触れる癖がついてしまいました。その穴に何があるというわけでもないのですが、触れてしまう。

 患部が気になるということもありますが、すぐ触れられる位置に明確な凹凸があるということが大きいようです。普通じゃない位置に普通じゃない凹凸がある、ついつい触って確かめてしまう。妙な行動をとるものです人間というのは。いま「100万円やるから一生触るな」と言われても、私は触る方を選びます。1000万円だったらちょっと考えます。
posted by 若原光彦 at 21:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 近況