2005年08月30日

床屋にいきました等

 今日、床屋に行ってきました。沖縄出身という女性の理容師さんがあれこれお喋りしながら世話してくれました。5月に万博に行ったというので『面白かったですか?』と聞くと「……。まあ」「ディズニーランドとかUSJとか、アミューズメントの方が私は……」と正直に答えはりました。だよねえ。
 髪からひげから一式やってもらって、まゆげが細くなりました。「細くして、端をツンと伸ばす」のが流行りなんだそうです。はー。なんか見慣れない顔だな。

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『AFFドラマリーディング』は行けなかったんですが、『VOX』には行きました。会場の床に詩の断片が貼ってあり、プロジェクターにも詩が表示されている。ジャンベがリズムを刻む中、三人が即興的に踊り、詩作者の方が素朴な朗読をする。予想はしていましたが、現代アート的なイベントでした。

 細見さんの詩は「ノスタルジー=廃墟」「ファシズム」「サバイバル」「尼崎列車事故」などを独自の解釈で組み立てた作品でした。文脈に注意し解きほぐしながら理解する面白さがありましたが、難しめのものではありました。わかりやすさとかウィットとか、そうした「読者サービス」が添加されている詩ではなく、誠実に自分の認識を広げた作品のようでした。難しかったけれど、嫌いではなかったです。

 舞踏は、見ていてどうしても『三人が関われー!』とか『そこから大きなうねりにななれー!』とか期待してしまいました。そして当然、その通りにはならない。
 どうやら私の舞踏の見方には問題があるようです。舞踏はサーカスでもパントマイムでもない。ドラマや展開など、一般的な面白さを求めてはいけない。……まだ舞踏の見方がわからないようです、自分は。

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『VOX』の帰り、電車内で『次の駅で降車だな』と席を立つと、床に若い男性が転がっていました。
(なんだこれは?!)
(どうしてみんな助けないんだ?!)
私は男性のそばの席にいた女性を見ました。女性は無表情で私の顔を見返しました。
(……あ、あんたの連れなのか。寝かせておいてやろうってことなのか)
そう解釈した私は、男性の頭をまたいでドアの前に立ち、電車が駅に着くのを待ちました。男性は床に転がり、安らかな寝顔で眠っていました。
(よっぽど疲れてるんだな)
そして30秒ほどして列車が駅に着いたとき、驚くことに先ほどの女性が席を立ち、男性の横をそそくさと移動。私の背後に並びました。
(なんだ! あんたの連れじゃなかったのか!)
(だったらあんたが起こしてやるのが筋だろう!)
(ほかの乗客も、どうして誰も起こしてやらないんだ!)
(それは俺もか……)
ドアが開き、悶々としながら電車を降りました。一緒に降りた何人かは、ニヤニヤ笑いながら車両のほうを振り向いていました。笑ってねえで起こしてやれよ、あんたら早く気づいたんなら。
 どうしてみんな無言で放置してたんだろう。ふつう起こすだろ、「床で寝てると危ないですよ」って。わからんなあ。不気味だったなぁ、あのとりまき方と、無視の仕方は。

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 いよいよ『UPJ3』まで一週間を切りました。

 きのう、公式サイトに掲載されている「30000字対談」を読みました。“良いセックスのようなリーディング”か……どうしても桑原さんのことが具体例として思い浮かんでしまうな。
 だいぶ前にも書きましたが、私は基本的に他人に興味のない人です。ただ、オープンマイクの主催者にもなり、そうも言っていられなくなった。また、自然とそれは変わっていくだろう。
 しかし、私には桑原さんほど“観客と作る”リーディングは出来そうにないです。どうしても自分の芸だけに収まろうとしてしまう。やるだけのことをやって、アドリブはあんまり入れたくない。型を崩したくない。人と直接混じり合おうとしない。距離を置きたがる。
 良いリーディングってなんだろうな、と思います。『UPJ3』での演目を考えるため自作を総点検していたら、暗い、後味の悪い詩ばっかりだってことにも気付いたし。人を楽しませるってどういうことなんだろう。

 ひとつ思ったのですが「30000字対談」の話は“バンドや音楽に関わる人たちなりの朗読観・ライブ観”なのかもしれません。詩を詩として詩ばかり書いていた人には、バンドマンや役者とは違う朗読観があり、彼らほどふっきれないところがあるのかもしれません。私も含めて。
 リーディングをやっていてよく「演劇や音楽の経験がある人の強さ」を思うことがあるのですが、その「強さ」は誰もが持つべきものなのかどうか、わからないでいます。観客を巻き込んで場を楽しめる人はイベントにもシーンにも必要ですが、その能力をみんなに望んでしまっていいのかどうか。一部の経験者にしか望めないのではないか。
 私はすこし甘いのかもしれません。おそらく、もっと人に期待し人と関わろうとすべきなんでしょう。私が今オープンマイクで「試し、稽古する」ことがあるとしたら、そこかもしれません。

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 そうそう『UPJ3』での滞在宿、決めました。こちらです。

サウナ&カプセルホテル ダンディ

ぺーかよ! 否。カプセルかよ! ……そうです。しかも女子禁制です。料金が安いのと、チェックインが24時までOKなのとで決めました。キャンセル料も無料。どないやねん。
 私のほかにも『UPJ3』関係で利用する男子いそうだなあ……。カプセルホテル初体験ということで私はちょっとわくわくしてますが、わくわくするようなことではない気もします。それにしても、ぺーって……。

 ちなみに、移動はひとから聞いて知った『ぷらっとこだまエコノミープラン』です(紹介はこちらのページが詳しいです)。
 名古屋駅の支店に申し込みにいったところ、にこやかなおじさんが30分以上「だいたいこれってねぇ、売れない席をさばこうっていうアレなんだろう、そりゃわかるけどねぇ……」とにこやかにクレーマーしてました。何があったんだ、おじさん。係員の方が気の毒でした。
 愛知万博行きのバスチケット(?)を買っていったご婦人が、慌ててお金を払わないまま店を出て行こうとしたのも面白かったです。この時期は修羅場だろうな、旅行店って。

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 以下、わざわざ書くようなことではないのかもしれませんが、あまりに最近ハマっているもので。

 最近、アラームソフトを『Multi Function Alarm』から『Trasche』に変えました。

 すんごい高機能です。さすがに『hyCalendar』ほどの指定はできませんが、「第n曜日は00:00から23:59まで(つまり一日じゅう)○○の日」といった日時指定ができます。登録した予定が表示されるカレンダーが付いているので、簡易的なスケジュール表にもなります。
 レジストリを使用しますし『Multi Function Alarm』よりメモリも食いますが、そんな些細な短所はどうでもいいんです。カレンダーの文字がすごく綺麗で、オプションも細かくて……気に入りました。プログラムを起動・終了させることができるので「毎時00分に『田中君』を起動し、01分に終了させる」なんて変な時報を設定することもできます。おもしろい。

 バルーン通知表示ソフト『BalloonNotify』と組み合わせて使うとクールです(『BalloonNotify』は独自のアイコンが表示できたり、複数のバルーンが表示されないようプログラムが順番待ちして起動したり、細かな所に気配りがされています。うまく使えばたいへん便利です)。
 壁紙変更ソフトや『単機能ツール集』と連携させても面白いでしょう。……良いです。あまりに良いのでついチマチマあれこれ試してしまい無駄な時間をすごしてしまうのが難点です。

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 床屋からの帰り、昔よく通ってた道を選んだところ、ありました。チェリオの自販機。……が、近づいてみると全品100円になってました。なんだなんだ、悪い予感がするぞ。じき撤去されるんじゃないだろうな。チェリオのマイナードリンクが買えるのは町内でここだけなのに。
 とりあえずはじめて見る『ビィグ・コーラ』と『MILKYWAY White』を買いました。ほんとはひさびさに『日本のサイダー』が飲みたかっただけなんだけど。
posted by 若原光彦 at 22:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | 近況

愛知万博いきました

 一週間ぐらい前、万博に行ってきました。開場前のゲートはすごい人だかりでした。入ってしまえばそんなことないんだけど。「早めに行って開場を待ったほうがいい」と聞いていたので、結局ゲートの前で一時間以上待ちました。
 入場後は、人の多さは中の上くらいでした(だと思う。初見学だったからよくわからんけど)。すいてるパビリオンならいつでも入れる。人気のパビリオンでも(一部先進国や日本企業のものは例外ですが)50分ほど待てば整理券なしで入れる。

 でも今回私は「見るのに待たされるところ」はひとつも入りませんでした。入場そうそう押井守の『夢見る山』を見て、あとは適当にぶらぶら。『国連館』は売店が面白かったですね。国連Tシャツが欲しかったんですが、Lサイズは売切れでした。
 待たずに入れる所では『インド館』がよかったです。館内全体にうっすらとお香の匂いがしていて、チャクラとか神話とかインド料理とかインド舞踊とか、独自の文化を展示してました。最後の辺になると「インドの国産自動車」の話とかあったりして。嫌味なく『ああ、すごい国なんだな』と思うことができました。インドって魅力的な文化いっぱいありそうだもんなあ。数学の分野でもすごいらしいし。
 そのほかの外国パビリオンは「まあまあ」か「うーむ」でした。全館が売店と化しているところもあったし、ギミックは美しくても内容はぴんとこなかったり。万博の名のとおり「博物館・博覧会」っぽい館が多く、アトラクション的な館は少ない。いや、それが正しいんだと思いますけど。
 夜間に『こいの池』で噴水をスクリーンにした映像ショーがあったのですが、これが象徴的でした。猿が! 謎の猿が煙からもわもわ〜っと登場。そして小猿が。大猿も! 揃い踏み! 意味わかんねえよ! シュールだよ! ナレーション黒柳徹子だよ! ……おそらく「猿=人類の進化」みたいな表現だったのだと思いますが、ただただシュールで反応に困りました。きれいではありましたけど。

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 私が今回万博に行ったのは、瀬戸会場の『瀬戸日本館』を見るためでした。ここで『一粒の種』という群読劇をやっているのですが、実は私、これのオーディションを受けて落ちたのです。落ちたからには見ておかねば、ということで行ってきました。
 うーん。右翼が喜びそうな日本観でした。男性は全員丸坊主で応援団みたいなユニフォーム、女性は全員おかっぱで改造セーラー服みたいなユニフォーム、あと忍者みたいなのもいて、全員が「アグレッシブに動き回りながら童謡やわらべ歌、露天の口上などを叫び続ける」というものでした。
 短時間で印象の強い舞台でしたが、ちょっと私が思ってたのとは違ったな。ワビサビの世界ではない。騒がしくも明るい祭の雰囲気でもない。一糸乱れぬ統率力で力強く荘厳な叙事詩の勇士。日本の山村風景よりも、戦艦大和あたりにマッチしそうな雰囲気でした。

 瀬戸会場は、長久手本会場とはうってかわって、すごくすいていました。のんびりしたい人は瀬戸会場へ行くといいです。あまり見るものはありませんが。
 あ、瀬戸会場の端っこに郵便局があり、ここで「自分の写真で切手が作れる」プリクラ切手マシーンがあったので体験してみました。出来は……髪がぼさぼさ……。まあ記念にはなりましたね。

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 長久手会場に戻ってからは……『インド館』と『トルコ館』の女性スタッフが『こんな人間がいるのか!!!』ってぐらいにチャーミングでびっくりしました。じろじろ眺めて変に思われてもあれなので、そそくさ通り過ぎましたけど。なんか緊張したな。
 あと、見たことのない素敵な国旗があったんですが、それは『OECD』でした。国ではなく国際組織の旗でした。どうりで見たことないわけだ。

 全般に、万博会場は「ひたすら歩き」でした。グローバルループという空中回廊があるのですが、これは出口が限られていてなかなか降りられる場所が見つからない。見つかったとしても、妙に回り道させられたりする。これから行こうという人は絶対に軽い装備を心がけて下さい。
 人にもよると思うけど、私はもう、いいかな。一回行けば。目的の『瀬戸日本館』も見たことだし。

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 一緒に行ったひと(会場では別行動をとった)が言うには「ルーマニア館がすべり台」だったらしいです。「客席が『木製の滑り台』のようなつくりで、どたどたと激しいダンスをされるもんだからみんなちょっとづつずり落ちていく。前のおばあさんなんて落ちないように必死だった」と。うれしそうに何度もその話をするので、検索してみました──

万博 ルーマニア館 滑り台ORすべり台ORすべりだい - Google 検索

──。……。みなさん印象的だったようです。……あ、ルーマニア館のダンス自体はとてもよかったそうですよ。

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 関係ないですけど、愛知万博について調べていたらなぜか『野外民族博物館リトルワールド』→『喫茶マウンテン』と捜査網がシフトしてしまい、こんなものを発見しました──

大名古屋ウェブFLASH「愛を知ると書いて愛知」

──面白いです。PCの音量に注意“しないで”どうぞ。

『喫茶マウンテン』は一度行ってみたいです。一人で行くと危険だそうなので(詳しくはこちら)、何かウソの企画を立て、東海詩人勢をだまくらかして連れて行くことにしましょう。うん。
posted by 若原光彦 at 22:23 | Comment(2) | TrackBack(0) | 近況

2005年08月11日

近況ぽろぽろ

 写真は鳥です。白い鳥が田んぼに何羽も立っていて、私が近づくとふぁさふぁさっと飛び立つ。バサバサ羽ばたくのではなく、ふわっと飛び立ちさあーっと静かに滑空します。フォルムがすごくスマートで美しくてため息が出ます。セラミックスで出来てるんじゃないかというくらいに白く、ぶれない。人間界にはない光景。奇跡的というか幻想的というか、そんな感じがするんです。みほれてしまう。
 これは7月に撮影したものですが、この鳥は8月上旬の現在もあちこちにいます。なんて鳥かは知りませんけど。

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 きのう(8月10日)は『詩のあるからだ』でした。当初は3人しかいなくてヒヤヒヤしましたが、20分押しではじめた頃には6人ぐらいになってました。ほっ。録音・レポートは追ってサイトにアップします。
 一般のお客さんが多く、ざわざわしていてみなさんやりづらかったと思います。実際には誰も口にしなかったけど、微量に、それぞれ課題を感じてもらえたと感じています。

『短歌ヴァーサス』のWEBサイトコラムは順調に進んでます。……いや、順調か? あれ。なんか詩歌と関係ないことばかり書いてるような……ま、いいのか、それは。
 思ってたほど超駄文は書いてませんね。そうだな、たまにはすごいバカバカしいのも書こうかな。「真空管って光るのか?」とかそんな。どんな?

 話をオープンマイクに戻しますけれど。他の地域ではまた違うのでしょうが、名古屋のオープンマイク3箇所はどこも「一般客も入る飲食店」で行われています。そのため、名古屋のオープンマイクは「あたたかく楽しいリーディングへの入口・集まり」であると同時に「一般の反応がときどきシビアな場」にもなっています。「ディープさ・趣味」と「一般性・娯楽性」。「オープンさ・敷居の低さ」と「シビアさ・舞台」。あい反する要素を抱えています。
 両取りできればベストなのですが、なかなかそうは行かないです。オープンマイクって、場が開かれているぶん役割が広範囲に渡っていて……どちらにどう向けばいいのかと悩むことがあります。あまりガチガチに固めて縛りたくないので“なんとなく”雰囲気を読んでやってますけれど。よくよく考えると不思議なイベント形式かもしれないな、オープンマイク。

 ……ってなことも『短歌ヴァーサス』WEBコラムに書こうかしら。あそこをご覧の方は超駄文なんかより、まじめな詩の話が読みたいんだろうしなあ。いちおう詩人代表みたいな形になってる訳だしなあ。でも私にゃさほど学のあることは言えんしなあ。感覚論も痛いしなあ。
 コラムね、書いてみるとなかなか大変です。ネタ自体は幾らでもあるんですが、悪ノリしかけたり、やけに長くなってしまったり。このBlogでもそうですが、私は「一定の量の文章をスパンと書く」ことができないんだと思います。「文章量を予測して逸話を選べない」というか。ネットでしか文章を書いてないからかなあ。
 詩では「全方位・全可能性を見て、使えるものは何でも使う」みたいな思考をしてきましたから。文章でも「なんでも突っ込もう」としてしまうのかもしれない。

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 先月『続・ぽえ茶』へ行った際に、名古屋の本屋で『現代詩手帳』を買いました。私は詩誌ってほとんど買わない人なんですけれども。
 2005年8月号は、特集が「戦後60年〈現代詩〉再考」です。荒川洋治・長谷川龍生・野村喜和夫・吉増剛造らの座談会とコラムが載っており、さらに60年間のアンソロジー「戦後60年名詩選95篇」が載っています。買いです。これは買いです。名詩選が面白くてしょうがない。こんだけバラエティに富んだ詩を一度に読める雑誌ってもうないぞ。
 有名な詩もちょこちょこ入っていますが、そこはやはり専門誌ですから。あまり知られていないような作品も載ってます。『この時代にこんな凄いもん書いた奴がいたのかあ』と楽しく読めます。
 全264ページの雑誌ですが、62ページから179ページまで、計117ページが「名詩選」にあてられています。がっつり読めます。お買い得です。

 まだ「名詩選」の3分2しか読んでいませんが、私は女性の詩のほうが肌に合いました。(載っている詩では)女性の方が素直に内面や社会を切っているような感じがしています。

『続・ぽえ茶』の前に神宮の古本屋によりました。サクサクと読みやすそうだったので「ボブ・グリーン」という人の文庫を3冊(1冊50円)買いました。……が、まだ積んでます。はよ読まんと……なんでこう買ってしまうんだ……。

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 そうそう、WEB同人詩誌『めろめろ』林本ひろみさんが参加されました。おもしろくなりそうです。

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 あ、谷川俊太郎さんのイベント『かっぱかっぱらったかい』行ってきました。意外な人にも会いました。帰りの電車でマンガについてとか話しました。『封神演義』が読みたくなった、とかそんな話を。……数年前には考えられなかったことだな。不思議だ。
 質問タイムがあったんですが、谷川さんに質問できませんでした。マイクは回ってきたんですが、谷川さんが私に気付かないまま、次のコーナーに進行しちゃいました。もしくは、気付いてたけど「怪しい人だからパス」ってされたのかも。わはは。会場は親子連れや高齢のご婦人が多かったです。ま確かに『若者のリーディングの流れをどう見てるか』『ネットをどう思うか』なんて聞く雰囲気じゃなかったわなあ。
 子供たちの質問は(怖くなるぐらいに)率直でした。「詩を書くのがイヤになったりしませんか」とか。『それを言うか!』と思いましたが『よくぞ聞いた少年!』とも思いました。このへん複雑な気持ちです。

 谷川さんのリーディングは、自然体でした。それは「場数や年季にこなれた結果」というより「谷川さんの風貌や声色がそうした方向性を持っている」からだと感じました。もし谷川さんが西郷隆盛みたいな容姿で竹中直人みたいな声だったら何をやっても不自然に感じたでしょう。谷川さんのあの飄々とした声とルックス(ちょっと違うかな……)だから、何をやっても、誰もが安心して受け止められる。
 テキストも朗読用という訳ではないのに、なぜかしっくりまとまって聞こえる。楽しめる。たぶん、谷川さんという人全体がそういう印象をまとっているんだと思います。自然でラフで、ユーモラスで国民的で壁を感じない。そういうキャラクター。
 いわば「天然」でした。努力して獲得できるものじゃない。『こりゃ勝てんなァ』『天に二物も三物も与えられてるって感じだなァ』と思いました。やっぱすごいわ、あの人。
posted by 若原光彦 at 14:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 近況

09-24(土)『言葉ズーカ Vol.1』

 08-10(水)は『詩のあるからだ』、08-13(土)は『Bird-なずさふなつことのは-』が開催されます。『ぽえ茶』(次回は08-21(日))も復活し『UPJ3』も控え、にわかに活気だっております。

 そして9月、また新たな詩のイベントシリーズが始まります。

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posted by 若原光彦 at 14:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

08-27(土)28(日)『VOX』

 7月だったでしょうか、チラシを見て知りました。チラシは写真もイラストもなく、デザイン的にも質素なものでしたが、かえって真面目な印象を強く受けました。怖そう・難しそうな予感がしていますが、気になってます。

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posted by 若原光彦 at 14:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

08-25(木)〜28(日)『AAF戯曲賞ドラマリーディング』

 年始ごろだったでしょうか、戯曲の賞が朗読劇になると知り、注目していました。いよいよ公演です。

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posted by 若原光彦 at 14:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報

08-11(木)〜22(月)『金子みすゞ展』

 知人から情報もらいました。ちっとも知りませんでした。行ってみよっと。ご紹介します。

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posted by 若原光彦 at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | みんなのイベント情報