
たかがオマケと侮るなかれ : 出版トピック : 本よみうり堂 : Yomiuri On-Line (読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20041220bk15.htm
サントリーって確か財団を持って、文化活動を助成してますよね。こういう企画が似合う、粋でおしゃれなイメージがあります。単なるイメージ(先入観)に過ぎないんですが、CMにしても『伊右衛門』とか『BOSS』とかクールですし。良い印象があります。
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本の中身は……うん、「消費される小説」でした。悪い意味ではなく。作中にウイスキーも出てくるし、普通にせつないし、中だるみもないし。「ああ、こういうひと友達に居たな……」と胸がチクッとして、読後にほんのり懐かしさが残る。職業作家の気品あるお仕事で、しっとりとした気分にさせて頂きました。うまいなあ……さすがプロだなあ……。
心に残るとか、新潮社の単行本で読みたくなるとか、そこまでのショックはありません。でもソツなく心地いい。こういう形態の小説もあっていいよな、と思いました。悪い意味ではなく。良い意味で、生活に入ってくる、これる本でした。
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書名:夏の吐息
著者:小池真理子
編集制作:株式会社新潮社
発行:サントリー株式会社
レーベル:SUNTRY presents Shinchosha Half Book
平成16年11月01日発行
非売品